拙者はおひつ侍 原 壱輩でござる。
現代では、「和食」が世界に認められて「寿司」、「ラーメン」、「天ぷら」と、すでに様々な日本のメニューが世界中に拡散してござる。
「一汁三菜」という、和食の基本的なスタイルも、世界から認められる日も、近いと思うのでござる。
そして、この「一汁三菜」の食事スタイルの中心には、やはり「おいしいごはん」が、欠かせないのでござる。
そのため、おひつ堂では、「おひつが世界を救う」と、真剣に考えているのでござる。
昔は年寄りから、「食事の際には、黙って食べなされ!」「箸の上げ下ろしは正しくしなされ!」と、口うるさく言われた時代が有ったでござる。
確かに封建的な、また男尊女卑的な社会であった側面もござろうが、しかし、全てに別の意味も有ったのでござる。
「食事は黙って」の意味は、「食材に感謝の念を込めながら、食材の命を頂く」ことでござる。
「一つの動作に雑念を入れず、誠心誠意をつくす頂き方」をせよ!と、とれもうす。
また、「箸の上げ下ろし」とは、お茶碗や器を「両手でしっかりと大切に扱う」「感謝を行動として表す」の意味が込められておるのでござる。
現代人にありがちな、「~しながら」のながら動作ではなく、心を込めて全てに当たると云う、その「こころをこめる」を意識をした行動が、精神文化に重要なことではござらぬか?
この言葉や文字では表現・伝達が難しいことを、食文化の中で所作や行動として伝えてゆく手法が、伝統的食文化の本来の在り方なのではないかと考えるのでござる。
おひつを使う和食文化が世界中に拡散し、世界が和食文化を自国文化に取り入れることで、高い精神文化も併せて獲得する時代が来ることを拙者達は願っておるのでござる。